更新履歴欄

洞窟物語
世界樹の迷宮
セブンスドラゴン
その他二次創作
【更新履歴】
17/2/28 音楽ノート|2015年~今年にかけて録音していたオリジナル曲や、20年前、子供の頃に作った曲など……たぶん30曲くらい追加。

2015年7月20日月曜日

中華料理屋「千日前」について

まず名前がいい。
「千日前」というのは、いや、数えてみれば三年弱なのだが、無根拠にロマンがあり、のれんにそう書いていれば気になるものだろう。

というわけで札幌市中央区、西15丁目あたりの市電通りに、そうした名前の中華料理屋がある。
店名の由来は聞いていないが、何かわけありなのかもしれないし、或いは単にどこかの地名が「千日」なのかもしれない。

中央区のビジネス街まわりには中華料理屋が意外に多く、なにを頼んでもはずれなしの老舗「香州」や、いつまでも夫婦円満とのキャッチコピーがよくわからない「布袋」、以前に記事にした「一条まるふじ」などがあり、いずれも美味い。
調理法や、味付けなどを思うに、もしかしたら「まずい中華料理屋」というのは、そう存在しないのかもしれない(これはある種、中華料理屋の皆様に失礼にあたると思うが、じっさい、中華料理屋でこれははずれた――という経験がなく、その感嘆を含め記する)。

さて、件の「千日前」であるが――

いや、別に、はずれではない。
から揚げ定食は、から揚げがなんと10個も乗っていたし、味に問題はなかった。肉汁が非常に熱く、それで下唇を火傷はしたが、料理に問題はなかった。
のだけれど、

とにかくね。

雰囲気が……ネタ方面で良くて。

14時過ぎ。
引き戸を開け放った店内では、くだらないワイドショーの音声が聞こえている。
扇風機は低くうなりながら回り、背広の男性は急ぐようにラーメンをすすっている。

そして、座ったすぐ隣で、それはもう、ハムの出荷のような体型の婦人と兄妹の三人家族が、「多かったら残していいのよ?」と言いながら肉を食っていた。

――この店、大盛りだわ!

できるだけ、過剰に太った方を揶揄するのでなく、表現する方向でいきたいが、……まず、小学生はああいう太り方が可能なんだな、と思ったのだ。バルーンアートでねじって作ったプードルのように、関節間という1パーツがむくんだように膨らんでいる。ぱつぱつだ。
そして男の子も女の子も、膝からふくらはぎにかけ、包帯を巻いている。
すわ、児童虐待か、と思うところかもしれない。
だがこの場合は、膝への負担か、という可能性が生じ得る。

その3名が……ああ、お母さんもなかなかなんだけれど、とにかくその3名が「食事を残す可能性を示唆している」のだ。これは、基本量が多い店なのだ。

から揚げ定食を頼むと、間もなく、調理場近くのカウンターからビールを求める声がした。
機嫌の良さそうな、はげた老爺であった。
「ビールもう一本、おかわり!」といった爽やかさではない。「あれっ、いっぽん、あけちゃった!」などと店員に見せびらかし、やや迂遠に催促している。
昼間に中華料理屋でビールを飲むのは、相当気持ちのよいものと思う。しかし頼み方が、絡み酒だ。

店内は広いほうでない。
はっきりいうと、狭い。
否応なしに隣席の人間は自身のパーソナルスペース内にあり、小上がりを自宅と間違えたデリカシーのない家族の食事風景も、爺の賑やかな昼酒もすべて己の情報取得範囲にある。

そこそこ時間をかけて出てきたからあげ定食を頂くタイミングで、机上の調味料を見やる。
醤油のような液体の入った瓶と、醤油と近い色の液体の入った瓶がある。
私は、一目見てそれが何の調味料か解らない店が嫌いだ。
思い切り言説ぶるようだが、瓶に入っているものが、実際にその味を口に含むまで何味か解らない店というのは、店員が客席に座ったことがなく、その意味でサービスを「金銭と商品のやりとり」以上に解釈したことのない店」だと考えている。

目の前の2つの瓶が「醤油」か? 「ソース」か?
ソースだって、ものによっちゃ意外とさらさらしている。
醤油だって、瓶の内周を回るように揺らせば多少の粘着力をもって付着する。

から揚げに醤油をかけるか? ソースをかけるか?
これは口に入れた際の味覚や、喉を通った後味だけでなく、このあと一日の残りを過ごすテンションに関わる大問題だ。

この問いは実に簡単な事で解消した。
片方は、中身と同じ色の固形物で、注ぎ口がふさがっていたのだ。
常温で置きっぱなしになっていた醤油はこうなる。
いや、つまり、この店、醤油使えねえんだけど。

と、三人家族が会計をしている。男の子は相当無理して詰め込んだのか、若干、胸を張る体勢でつらそうにしている。
従業員が皿を下げていくが、そこに――ビール好きの老爺が割って入り、下膳を手伝い始める。
お前は誰なんだ。
従業員も「あら、すいませんねえ」ではない。
お前は誰なんだ。

繰り返し言うが、味に欠点はない。量も多く、900円という値段を踏まえても、十分である。

ただ、ええと、――衛生とか、潔癖とか、そういうのが気になる向きには大ッ変、おすすめできない。

三年弱じゃきかなさそうなくらい年季と風合いのある店で、創業いつなのかは解らないが、もう少し、「平成二十七年」を見て経営をお願いしたい。
 

2015年7月19日日曜日

そろそろ「ゆびきりの家」について書くが

今回の記事について、早い話が「期待外れ」だということを書いており、さすがに仕掛けを順を追って丁寧に描写することはないものの、念のため、行く予定がある方はオススメしない内容となります。
すなわち、これから楽しみに行く方にも、これから行くことになっているがたいへん気の進まない方にも、「参考にならない」文章であるとご了解頂きたく存じます。

----